みなと区
みなと腎臓を守る会
みなと腎臓を守る会

みなと腎臓を守る会とは?

【はじめに:本会の紹介と設立の目的】

 「みなと腎臓を守る会」のホームページを訪問していただき、ありがとうございます。本会は東京都港区の腎臓病療養指導士を中心とした、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士など、多職種の医療スタッフからなる連携の会です。

 医療機関・施設の垣根を越えて医療スタッフが力を合わせることにより、

  1. 腎臓病を一般のより多くの方々に知っていただくことにより発症や重症化を予防すること
  2. 知識やスキルを高めることにより腎臓病患者さんに対してより効果的な療養指導を提供すること

 この2点が本会設立の目的です。

 2023年12月に発足し、「みなとCKD連携の会」などの諸団体と連携しながら活動を始めています。

【慢性腎臓病(CKD)とは】

 慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)は(原因を問わず)3ヵ月以上続く腎機能異常や尿所見異常など、腎臓に関わる異常が持続する疾患の総称で、わが国の患者数は国民の5人に1人とも推計されています。

 重症化して末期腎不全の状態になると透析療法(血液透析・腹膜透析)や腎移植が必要になるだけでなく、脳心血管疾患のリスクになることから、「新たな国民病」とも呼ばれています。

 では、CKDを重症化させないためにはどうすれば良いのでしょうか?

【多職種連携による療養指導の重要性】

 CKD患者さんに対する適切な薬物治療はもちろん重要です。近年はSGLT2阻害薬による治療が医療保険でカバーされるようになるなど、CKDに対する治療の質が上がってきています。また、CKDの原疾患それぞれに対しても治療法の進歩がみられており、患者さんの腎臓病克服への期待値が高まってきました。

 しかし、一度こわれてしまった腎臓の組織は、特に時間がたつと修復が難しく、ある程度まで進行してしまうと腎機能の改善を期待できなくなるため、早期発見が重要です。一方で、CKDは進行するまで自覚症状がないことが多く、早期の段階で患者さんご自身が気づくことはなかなか困難です。健康診断を定期的に受けることや、異常があったときに再検査や精密検査を受けるという行動をとっていただけるよう、一般の皆様にCKDについて正しく知っていただく必要があります。

 また、患者さんにとって、慢性疾患であるCKDへの取り組みは長い道程になります。薬物療法だけでなく、日常の生活習慣や栄養、運動など、いろいろな面からの持続的な取り組みが有効です。このような面から、患者さんに正しい情報をお伝えし、よりよい療養生活を送っていただくように設立された資格が腎臓病療養指導士です。

 腎臓病療養指導士は看護師・保健師・薬剤師・管理栄養士が一定の研修と試験を経てこの資格を取得していますが、その他にもCKD患者さんをサポートできる職種があります。

 たとえば、運動療法やリハビリテーションを支える理学療法士・作業療法士、心理面から支える臨床心理士、社会福祉制度に関する知識を活かして支える医療ソーシャルワーカー等がその例です。

 多くの職種が連携するだけでなく、施設の垣根を越えて情報提供や療養支援の方法などを共有することにより、より効果的な疾患啓発やサポートの方法を開発し高めていくことが、本会の理念です。

【本会の「これから」】

 このように我々は、それぞれのスキルや強みを活かし、CKDの進行を抑制することで患者さんそれぞれに健康的かつその人らしい生活を営んでいただくことのお手伝いをするために、活動していきます。

 また、本ホームページでは、CKDの療養生活に役立つような情報を発信していきますので、参考にしていただけますと幸いです。